Hello

旧長南小学校 5年教室が
生まれ変わりました
出発点は 家をつくることでした
その歩みがまちへと拡がり
この校舎とのめぐり逢いが
ここに新しい時間を刻みはじめます
Story


はじまり —— 山林 築45年の家
2018年 千葉山林の古い家を購入して
東京から移り住みました
長いあいだ買い手がつかず放置され
価値が底を尽きるほどに
傷み果てていたボロボロの家
初めて足を踏み入れた暗い室内で
床が抜け落ちた押入れを目にした瞬間 ——
不思議とここが自分の家として
完成した姿がはっきりと
心に浮かんだことを覚えています




職人の手配から工事の管理まで
すべて自分の手で進め
当時偶然出会った Beehive Shelf や
BISLEY が佇む資材を選んで
半年をかけて我が家に命を吹き込みました
窓を開ければ風が通り抜ける
穏やかな毎日を送るなかで
心からの充足を得ると同時に
世の中の暮らしのあり方や
時代の流れの変化を
日々感じてきたように思います
「壊さず 受け継ぎ、活かす」
この家と向き合った時間のなかで
古民家の再生が個人の幸せに留まらず
地域に長く息づく価値を届ける
営みなのだと気づいていきます
その頃から この小さな体験を
人と地域に還元していきたいと
ぼんやりと願うようになりました




歩みはまちへ
2020年 世界が大きく変わりました
働き方も生き方も揺らいで
正解がわからないまま
ただ選ぶしかなくなった自由さのなかで
私たちが本当に求めていたのは
居場所だったのだと気づきました
近郊のまちに 寂しく静かに佇む古いビル
その一角に光を取り戻し
2021年に Raw Garden を創りました
曇りガラスの窓から薄く日が差すこの場所が
誰かの心にそっと届きますように
家づくりからはじまった想いを
まちの空きビルへ
そして一人ひとりへと
少しずつつないでいきます




廃校との出会い
2026年 千葉県長生郡山里の
廃校に佇む教室と出会いました
近年「廃校活用」「地域活性」
「地域創生」という言葉が
ひとつの流行のように掲げられています
けれどその多くが表面だけをなぞり
体裁を整える活用になっている現実に
私は心からうんざりしています
その場所が歩んできた時間
積み重ねた記憶
その場所でしか生まれないもの
そこにしかない価値と
丁寧に向き合うことが
本当の意味での再生であり
大切だと感じています
まだ冷たい3月
放置され床がきしむこの教室に
足を踏み入れた瞬間 ——
ボロボロだった我が家との出会いが
鮮やかによみがえり
「ここもまた生き直す」と確信しました
4月から準備を始め
時間はかかっても自分の手で一歩ずつ ——
そばには温かな木管楽器の音色と
鳥の声が響いて
プールには鴨が遊びに来てくれる
そんな小さな命の気配も
この場所の大切な一部です




これまでも これからも
場所の声に耳を澄まし
ここに在った時間を生きたまま受け継ぎ
必要とする人たちへそっと手渡していく
その歩みの先に
まもなく Raw Garden は
静かに OPEN します
2026.8 Raw Garden|KONDA Takako